実際に寄せられたご相談の中から、対応事例の一部をご紹介します。ご相談内容や支援の流れを知る参考としてご覧ください。
養育費未払いから強制執行に至ったケース
離婚時に養育費の金額や支払日を取り決めていたものの、数か月ほど経った頃から支払いが遅れるようになり、その後は連絡をしても振り込みがない状態が続いていました。相手からは「今月は難しい」「あとで払う」といった返答があるだけで、具体的な支払い予定は示されず、未払い額は少しずつ増えていきました。相談者は、子どもの生活費や学用品、習い事の費用を一人で負担することになり、今後の生活に強い不安を感じていました。また、相手とのやり取りを続けること自体が精神的な負担になっており、どこまで自分で対応すべきか、法的な手続きに進めるべきか判断できずに相談に来られました。
まず、離婚時の取り決め内容、未払いの期間、金額、相手との連絡履歴などを整理し、現在の状況を確認しました。公正証書や調停調書など、強制執行に必要となる書類の有無を確認したうえで、手続きに進むための準備や相談先を案内しました。あわせて、未払い分を一覧にまとめ、今後の支払いについても記録を残していくよう助言しました。nn相談者が相手と直接やり取りを続ける負担も大きかったため、必要に応じて専門機関や弁護士への相談につなぎ、給与や預貯金などへの強制執行を検討できる状態を整えました。結果として、感情的なやり取りに頼らず、法的な手続きに沿って未払い分の回収を進めることができました。
不貞行為(浮気)に対する慰謝料請求と条件交渉
相手方の不貞行為が原因で離婚を決意したものの、相手方が「証拠がない」「性格の不一致が理由だ」と主張し、不貞の事実を否定して慰謝料の支払いを拒否していました。また、提示された財産分与の額も不当に低く設定されており、精神的なショックと不当な条件に対する強い怒り・不安を抱えた状態でご相談に来られました。
まず、お手元にあるやり取りの履歴や写真、利用明細などの客観的証拠を整理・評価し、法的に有効な証拠としての強み・弱みをアドバイスしました。その上で、過度な感情論を避けて不貞の事実と法的根拠に基づく適正な慰謝料額を算出し、書面による条件提示と交渉の進め方を案内しました。結果として、相手方も弁護士や事実関係を認めざるを得なくなり、適正な額の慰謝料支払いと妥当な財産分与を含む離婚協議書を取り交わすことができました。
離婚後の面会交流を拒否され、子どもに会えないケース
離婚時に「月1回の面会交流」を口頭で約束していたものの、離婚から数か月後に相手方から「子どもが会いたがっていない」「忙しい」などの理由で理由なく面会を拒否されるようになりました。nn直接交渉を試みても感情的な対立となり話し合いが進まず、LINEのメッセージも無視される状態が続いていました。子どもとの関係が断たれてしまうことへの強い焦りと精神的な苦痛を感じ、どのように面会を再開させるべきかご相談に来られました。
まず、過去のやり取りや口頭約束の経緯をヒアリングし、感情的な衝突を避けるために第三者を挟んだ手続きの必要性を説明しました。当事者間での直接交渉が難しかったため、家庭裁判所への「面会交流調停」の申立てを視野に入れた準備をアドバイスしました。nnあわせて、子どもの成長や生活環境を最優先に考えた具体的な面会ルールの提案書(頻度、場所、受け渡しの方法など)を作成できるよう整理を支援しました。結果として調停を通じて冷静な話し合いが行われ、明確なルールの記載された調停調書のもと、定期的な面会交流が再開されました。
財産分与における相手方の資産隠し・開示拒否
長年の結婚生活を経て離婚の話し合いに入ったものの、家計を管理していた相手方が「貯金はほとんどない」「自分名義の口座や株式の情報を教える必要はない」と主張し、財産一覧の開示を拒んでいました。相手方に十分な収入があったことから隠し口座や資産の存在が強く疑われましたが、手元に情報がなく、公平な財産分与が行われないまま離婚を迫られていることに焦りを感じて相談に来られました。
過去の通帳の履歴や課税証明書などの手がかりから、相手方の口座や資産が存在する可能性が高い金融機関・手掛かりを洗い出しました。弁護士や裁判所の照会手続き(弁護士法照会・財産開示手続など)を活用して開示を求めるアプローチを提案し、相手方に対して法的な開示請求を行う準備を整えました。隠しきれないと判断した相手方が任意の開示に応じたことで、隠されていた預貯金や投資信託が発見され、婚姻期間中に築いた財産を正確に折半する形で解決に至りました。
性格の不一致による離婚拒否と婚姻費用(生活費)の未払い
価値観の相違やモラハラ気質のやり取りに耐えかね、別居して離婚を申し出たものの、相手方が「離婚には絶対に応じない」と一点張りで話し合いを拒否していました。さらに、別居後の生活費(婚姻費用)も一切支払おうとせず、相談者様は自身と子どもの毎日の生活費に窮し、精神的にも金銭的にも追い詰められた状態でご相談に来られました。
離婚成立までの間、収入の多い側が生活費を負担する法的な義務(婚姻費用分担義務)があることを説明し、速やかに家庭裁判所へ「婚姻費用分担調停」を申し立てる手続きをサポートしました。裁判所の標準的な算定表に基づいた適正な生活費の金額を提示・主張したことで、毎月の婚姻費用の支払いが確定しました。生活の基盤が確保されたことで相談者様が落ち着いて協議に臨めるようになり、最終的には長引く調停の中で相手方も折れ、離婚条件を整えた上で円満な離婚成立へと導くことができました。